皆さんこんにちは!司法書士の関良太です。
先日あった一件で住宅用家屋証明の処分に関する疎明資料について多少のイレギュラーがあったため記事にします。
司法書士は守秘義務があるため、一部脚色の上記事にします。
外国籍の方が新居を購入する案件でした。住宅用家屋証明の適用のある物件の購入でかつ旧住所登記であったため、住宅用家屋証明の取得に関して現在家屋の処分を疎明する資料の提供が必要となります。
普段通り決済の場で本人確認、登記関係の資料を精査していたところ買主様から提供された現在家屋の処分を疎明する資料は一部が黒塗りでした。
理由を尋ねたところ、少々権利関係が複雑な状態で個人情報の観点から黒塗りのものしか提供できないとのことでした。
最悪のパターンとしては住宅用家屋証明が取得できないものの、登録免許税が変更されるにとどまるため買主様に実費が増える可能性を説明して決済は続行しました。
決済終了後、その資料を持って役所に提出。住宅用家屋証明も取得でき、何事もなくオンライン申請して添付書類を特例方式で発送しました。
ところが数日後、その住宅用家屋証明を出した役所から連絡があり、やはり黒塗りがないものを再提出して欲しいとのこと。
とても困りました。というのも住宅用家屋証明は正式に発効されておりますし、電話をもらった時点で登記は完了していたためです。
黒塗りの部分があったとしても、現在家屋の処分に関する疎明資料になっていることは確認済みでしたが、やはり黒塗りがないものが欲しいとのことでした。
仲介を介して黒塗りがないものをお持ちでないか確認したところ、やはりないとのこと。
結果として、その役所と交渉して申請代理人たる法人の代表者の職印を押印した非居住を確認した旨の証明書をだしてくれれば良いということになりました。
住宅用家屋証明は結構ローカルルールがでやすい書類ですが、果たして第三者が非居住を証明したところでどこまで意味があったのか不明ですが事なきを得ました。
こういった役所との交渉事は結構重要なスキルだろうと思います。
以上「住宅用家屋証明の処分に関する疎明資料を追加で求められ困った話」でした。
お読みいただきありがとうございました。