「喪主」になったら何をする?大切な人とのお別れの後にするべきこと~葬儀・告別式編~

このページでは司法書士杉並第一事務所代表の葬儀会社での勤務経験を活かし、司法書士の目線から「喪主」になったら何をしたら良いかまとめます。

前編①では死亡直後の流れについて記事にしました。今回はいよいよ式の流れについてです。

葬儀の流れ

~仏式の場合~

①喪主を決める(仏式の場合の名前)

喪主とは遺族を代表して葬儀全般を取り仕切る立場の人です。

喪主が誰かについて具体的な法律上の定めはありません。

一般には配偶者や子供がなることが多いです。よくある質問として配偶者はいるものの高齢のため子供に喪主になってもよいかという質問がありますが全く問題ありません。

また配偶者を名目上喪主にしておいて、実際の葬儀社とのやり取りはお子さんが行うなどはよくあります。また身寄りのない方の場合で生前お願いしていた血縁者でない方(ご友人など)に喪主になってもらったケースもあります。

②菩提寺に連絡(菩提寺がある場合)

納骨先の菩提寺がある場合は葬儀の際の読経や法話(お坊さんによるお話)の際にも来ていただくために連絡をします。トラブルになるケースとしては菩提寺があるにもかかわらず別のお寺に葬儀の際の読経、戒名の決定をお願いしてしまい、家のお墓に納骨させてもらえなかったというケースがあります。菩提寺があるかについてはよく確認しておくべきです。またお寺に対するお布施についての相場についてですが、これは特に決まりはありません。お寺によってさまざまであるため一般的な相場は特にありません。

葬儀社によっては戒名で1万円から5万円などとするところもあるようです。

最近はいくらですと明示するお寺もありますのでわからない場合は葬儀社を通じて確認してみるなどになります。

③葬儀プランの確定、遺影写真の確定

葬儀全体のスタイルや方向性を決めていきます。

葬儀のスタイルは一日葬、家族葬、一般葬などになります。予算の希望によってプランを決めていきます。葬儀社ごとに提供するプランはさまざまです。

プランとして火葬のみであれば20万円弱、一日葬で30万円程度、家族葬で40万円程度、一般葬で50万円程度であることが多いようです。その他通夜ぶるまいなどは別途発生いたします。

また遺影写真を決めます。過去のアルバムなどから探してくるので時間がかかります。思うような写真が見当たらないこともしばしばですので生前のうちから写真を撮っておくと良いです。最近は写真の加工技術もあがってきているため気に入った写真があれば葬儀社に高度な加工をしてもらうこともできます。

④訃報(親族、参列者への連絡)

葬儀日程場所が決まったら参列者に対して訃報を流します。

連絡方法は特に決まっていないため、最近ではLINEグループを活用して訃報を流すこともあるようです。郵便、電話、FAX、メール等さまざまな方法がります。かつては掲示板などに訃報として流すケースもあったようですが今ではあまり行いません。生前に故人が参列者リストを用意している場合もあるので身辺整理の際に確認しておくことをおすすめします。

主たる記載事項は

死去した日付

故人の名前と自分(送り主)との関係

喪主の名前、連絡先

葬儀の日程と場所と宗教宗派(一般葬の場合)

になります。

⑤お手伝いの手配

受付などが必要な場合は、親族の知人などに受付のお願いをします。

葬儀社の方で手配してくれるケースもありますが、香典などを受領する関係で最低一人は親族や友人に立ってもらうことが一般的です。受付にたってもらった際は謝礼をお渡しすることもあります。こちらもお気持ちですので一概に相場はありません。

⑥供花供物のとりまとめ

祭壇脇に飾る供花(親族分)をとりまとめます。祭壇の一番上部両脇は喪主の名前で供花を供えます

供花は故人と関係の深い人から順に供えていきますので関係性を理解している喪主が、葬儀社の人に指示をだして供花を供えます。通常葬儀社に供花を一任すれば統一感のあるお花の彩りなるため、親族の分はとりまとめておくことをおすすめいたします。

その他職場の同僚など関係性にしたがって供花を供えていきます。

⑦葬儀の執行、喪主による挨拶、出棺

いよいよ式の葬儀の執行です。葬儀会社のもと式は進行します。

最初に喪主からお焼香を上げます。宗派によって微妙にお焼香のあげ方は異なります。間違えていても故人を偲ぶ気持ちがあれば問題ありません。具体的なマナーについては担当する葬儀社に確認するとよいです。

順次故人と関係の深かった人からお焼香をあげます。

全員のお焼香がすんだら読経してくださったお坊さんより法話があります。

お話としては故人が今後どうなるのかや、遺された人たちはどう気持ちの整理を付けたらよいかなどを仏教のお話とからめてなされることが多いです。その後通夜ぶるまいとなります。一般葬であれば通夜と告別式は分かれているので、通夜ぶるまい後は翌日に備え順次解散していきます。

翌日の告別式では前日の通夜同様に、喪主からお焼香をあげます。お焼香が終わったら、喪主から出棺に先立って挨拶を行います。

喪主による挨拶は生前の故人エピソードや参列してくださった方のへの感謝の気持ちなどを述べます。その後、火葬場に向けで出棺致します。この際、喪主は白木のお位牌をもって故人と一緒に霊柩車に乗ります。喪主の次に関係の深かった人が遺影を持つことが多いです。

⑧火葬

火葬場に到着したら火夫の手によって故人様を火葬します。

火葬中は参列者とともに別室で待機します。その際ケータリングが用意されていることもあります。

火葬が完了したらお骨をあげ骨壺に納めます。その後式場に戻り初七日の法要をすることもあります。

以上、「喪主」になったら何をする?大切な人とのお別れの後にするべきこと

~葬儀・告別式編~でした。

葬儀ではまだまだやることがあります。引続き記事にします。

お読みいただきありがとうございました。

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